へい。
老人ホーム「大銀河(仮名)」
入居のお年寄りのお客様の容態が悪化したと、あかがまさんに連絡です。
ご飯が飲み込めません。
嚥下困難といいます。
しょうがないので、刻みご飯を食べてもらっています、と。
お年を召されると、こういうことが起こります。
昔は、こういう事態になると、まあ、普通に誤嚥して窒息死したり、肺炎になったりして、お迎えがきていたわけですが。
そうして、人は天寿を全うしてきたわけですが。
今は違います。
在宅酸素や、経管栄養や、中心静脈栄養で、最期まで無駄なく余生をおくれます。
それが、ご本人にとって幸せかどうかは、別にしてですが。
老人ホーム「大銀河(仮名)」でもそういうお年寄りがたくさん、無駄のない余生をおくられています。
ご本人が、本当にそういう『無駄のない余生』に、満足していらっしゃるかどうかは、別ですが。
しかし、あるご家族にとっては、ご飯が飲み込めなくなること自体が、納得できない方もおいでます。
あかがまさんに、どうしてこうなったか、説明をしろ!と、かんかんだそうです。
あうあうあ。
そらー、年取ったら、足腰がたたんなるのと同様、嚥下するためにはたらく筋肉も当然ゆるんで、役に立たなくなりそうなものですが。
このご家族は納得していないみたいで。
高い金払って(か、彼らにとっては、ですが)、老人ホームにいれて、刻んだ飯をくわせるとは、何事か!ということらしいです。
はい。
人間は年をとったら死にます。
別に、あかがまさんが決めたわけではわけではありません。
昔からそうです。
体力が低下してくるということは、人間が、死ぬ準備をしているということです。
そういう、あたりまえのないことがわかっていない人がすごく多いということが、老人相手の仕事をしているとわかります。
なんだかねえ……。